UNICORN 『おどる亀ヤプシ』


おどる亀ヤプシ

1990年11月1日発売。
ミニアルバムで、完全に企画盤となっている。
僕は高校時代、UNICORNという存在が気になっていた。
まだWikipediaやYoutubeがなかった頃、知る情報は限られていた、
ただ奥田民生が在籍していたバンドというだけを知っていた。
そこで当時中古のCDを手に入れるときに通っていたブックオフで
どれがいいのか見ていた中、
この手作り感のあるこのアルバムを手にした。
僕は手作り感がある飛び出し絵本が気に入った。
ついているジャケットが目当てに手にしたのだった。

ただ肝心の中身はメロディーらしいメロディーがない曲が多く、
無理やり作ったという印象で
楽曲にあるいい加減さがそれ程気に入っていなかった。
飛び出し絵本のアルバムのデザイン自体は少し楽しかったし。
これはこれでまあ、いいっか。
というのが当時の感想だった。

今こうして聴き直すとサウンドの面白さを感じられ
音の心地よさを感じれとることが出来る。
このアルバムの音の心地よさは
録音の良さがかなり重要な要素になっている。
企画色が大変つよいアルバムにも関わらず、
この音の気持ちよさは
当時の大手レコード会社がお金と時間をかけた賜物で、
今のように大手レコード会社の予算でもかなり難しいと思う。
そういった意味でもこのアルバムはこのアルバムでしか聴けない音の楽しさがある。

1.初恋
作詞作曲:堀内一史 編曲:UNICORN
初めて聴いたとき(高校時代)は、随分いい加減で無理やり作った曲だな、
と思っていたけど、改めて久しぶりに聴くと
このサウンドに面白さを感じることが出来る。
それは僕が年をとり、また当時よりいろんな音楽を経由して
聴いて来たたということなんだと思う。
メロディーがあってないようなもので
楽曲を無理やり作ったという印象は変わらないが、
歌詞の感情も今だとわからなくもないし、
サウンドに楽しさを感じる。
なによりサウンドを楽しめという曲なのだろう。

2.ママと寝る人
作詞作曲:阿部義晴 編曲:長谷川智樹
ジャズの典型的な曲調で、「ママと寝る人」、父親について唄っているというところが新鮮さがある。
サウンドの面白さはここでも感じられて、サビの面白スリルは楽しい。

3.12才
作詞作曲:手島いさむ 編曲:矢野誠
高校のときは、最初の2曲の本当に無理やり作った感に
あまりポジティブな感情を持てなくて
3曲目にしてこの曲が登場して、
やっとまともに聴けるものがあるなー、と思った記憶がある。
というより
UNICORNにおいて手島いさむが作曲した楽曲はメロディアスで
クオリティー高いと思っていた。
とかく奥田民生がいるバンドとして語られがちなUNICORNであって、
僕は手島いさむのメロディーメーカーぶりが少しも語られないことが
当時、不思議に思っていた。
確かに今聴くと、まさにオーソドックスなJpopな歌である。

4.ボサノバ父さん
作詞作曲:奥田民生 編曲:UNICORN
気だるく奥田民生が歌う。
こういったスタイルで歌の上手さを感じ取ることができる。
ボサノバのリズムというより、ラテンのリズムで歌いたかったのだろう。
サウンド、歌詞、メロディが上手く溶け込んで
自然体に表現できているところに奥田民生の才能の凄さを感じる。

5.PTA~光のネットワーク~
作詞:奥田民生、阿部義晴 編曲:奥田民生、阿部義晴、小西康陽
光GENJIとTM NETWORKのパロディとなっていて、
両方とも知っていれば知っている程、
楽しさを感じることを出来るようになっている。
初めて聴いたときはパロディソングだと知らなくて、
よくあるUNICORNの日常ソング、
この曲では学校の先生の苦労を生徒の目線を
コミカルに歌っているだけだと思っていた。
ただこの曲がアルバムの中で歌ものとして
最も王道の作りになっている。

6.俺の走り
作詞作曲:阿部義晴  編曲:仙波清彦
和楽器を中心にした曲。
この曲もこのアルバム収録曲に多くある
メロディーらしいメロディーがない楽曲のひとつだが、
ただこちらはサウンドがまともで整っているため、
「初恋」のような楽しさを感じられなかった。
前曲がパロディソングだったから、
まさかこの曲、
となりのトトロの「風の通り道」のパロディではないよね。

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