1990年12月1日。
3カ月アルバム連続リリースの最後を飾るアルバム。
海外でレコーディングを行われた。
歌詞カードの裏側には
シカゴミュージックプレスのナサニエル・ローソンという人の
ライナーノーツがある。
その一文に
「この変な若者たちが演奏するのがごくストレートでシンプルなロックンロールというのが
私には理解できない。本人達はこれが本当の私達だというのだがもっと色々なジャンルに
広がっていける可能性があると思うのだが。何か信用できないポリシーだ」
と書かれている。
実際に書かれているとおりで
このアルバムの収録曲は
わざとやっているとしか思えない、相当シンプルなロックンロールのアレンジの曲が並んでいる。
同時期に録音された『ケダモノの嵐』や『おどる亀ヤプシ』を聴いたら
彼からどんな感想をもらえただろうか。
6曲中5曲奥田民生が担当。
奥行きや多彩さを減らしたことがロックンロール感を出しているのだろうか。
このアルバムはもしかしたら、
シンプルなロックンロールも
ユニコーンであるということを示したかったのだろうか。
それもまた私達で、そのスタイルの多様が多彩なのだと。
だとしてもそれ程、僕には説得されることができなかったと正直に書く。
全編曲: UNICORN
1.ハヴァナイスデー
作詞作曲:奥田民生
エルビス・プレスリー風な低い歌い方をした。
ロックンロールのパロディ歌唱の曲。
2.魚の脳を持つ男
作詞作曲:奥田民生
『29』に入っていそうなサウンド。
それと比べると声がやや若い。
3.鼻から牛乳
作詞作曲:堀内一史
タイトルは曲の内容と全く関連がなく、曲の終わりに唐突に「鼻から牛乳…」と囁かれるのみ
これはのちに奥田民生の代表曲となる「マシュマロ」(2000年)
と同じ手法だが
この曲からインスパイアされていたと書くのは深読みすぎか。
4.レベル
作詞作曲:川西幸一
5.$2000ならOKよ
作詞作曲:阿部義晴
アカペラの曲。
6.東京ブギウギ
作詞:鈴木勝 作曲:服部良一
1947年発表の置シヅ子で有名な曲。
ロックンロールのアレンジで奥田民生が歌う。
意表するものはなく、ほんとにそれだけなのだが、
それだけ感がバンドブーム的だなと実感する。
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