ボブ・ディラン&ザ・バンド 『偉大なる復活』


偉大なる復活(紙ジャケット仕様)

1974年6月20日発売。
ボブ・ディランとザ・バンドのツアーで
ボブ・ディランにとって実にライブツアーは8年ぶり、バイク事故以来初めてだった。

1973年12月2日の新聞の全面広告でツアーを告知された。
1月3日シカゴ・スタジアムから2月24日のロスエンジェル・フォーラムまでの全21カ所40公演で
チケットは郵便で申し込む方法で販売された。
前述のとおり、久しぶりに本格的にファンの前に見せることとなって、
購入希望の申し込みが殺到、のべ約60万枚のチケットに対して、約1700万通の応募があった。
アルバムの音源「はレイ・レディ・レイ 」以外、最終日の模様を収録している。

実はボブ・ディランにとって初めてのライブアルバム。
60年代、それまでに何度もボブ・ディランのライブアルバムは発売を検討されていた。
しかし『Live at Carnegie Hall 1963』、
『アット・フィルハーモニック・ホール』、
『ロイヤル・アルバート・ホール』といった
後にライブ・アルバムとなる音源の元となる名演奏を
公式にライブレコーディングしたものの、
それらが発売されることはなかった。(なぜ!?)
それらはだいぶ後、90年代になって
ボブ・ディランの公式アーカイブ、ブートレグシリーズとなって大量に発表されている。

中身は
ボブ・ディランとザ・バンド(disk1-1~1-6)、
ザ・バンドのみの演奏(disk1-7~1-11)、
ボブ・ディランの弾き語り(disk2-1~2-3)、
ザ・バンドのみの演奏(disk2-4~2-6)、
最後にボブ・ディランとザ・バンド(disk2-7~2-10)
と構成されていて
21曲中13曲がボブ・ディランが主役のステージ、
残り8曲はザ・バンドのみのステージでボブ・ディラン不参加となっている。

ジョイントコンサートという性格になっている。
ボブ・ディランの荒れた歌声が聴こえる。
これは後のローリング・サンダー・レヴューに近い歌い方をしている。
ただこのときはザ・バンドの演奏は堅実に演奏している。
加えて僕はアナログシンセが不思議さを感じた。

余談だけれども、
吉田拓郎はザ・バンドとジョイントコンサートを行う企画があったけれど、
実現できなかったという話がある。
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/ss/08jasrac/zenki/12/kougi12.htm
理由はいろいろあるそうだけれど、
ひとつはボブ・ディラン復活コンサートツアーによって
スケジュール的に無理になったという話が合って、
ほんとはそれだけじゃないと思うけれど、
僕は吉田拓郎とのジョイントコンサートをとても見たかった。

disk1
1.我が道を行く – Most Likely You Go Your Way (And I’ll Go Mine) –
2.レイ・レディ・レイ – Lay Lady Lay –
3.雨の日の女 – Rainy Day Women #12 & 35 –
4.天国への扉 – Knockin’ on Heaven’s Door –
5.悲しきベイブ – It Ain’t Me, Babe –
6.やせっぽちのバラッド – Ballad of a Thin Man –
7.クリップル・クリーク – Up on Cripple Creek –
8.アイ・シャル・ビー・リリースト – I Shall Be Released
9.エンドレス・ハイウェイ – Endless Highway –
10.オールド・ディキシー・ダウン – The Night They Drove Old Dixie Down –
11.ステージ・フライト – Stage Fright –

disk2
1.くよくよするなよ – Don’t Think Twice, It’s All Right –
2.女の如く – Just Like a Woman –
3.イッツ・オールライト・マ – It’s Alright, Ma (I’m Only Bleeding) –
4.ザ・シェイプ・アイム・イン – The Shape I’m In –
5.ホエン・ユー・アウェイク – When You Awake –
6.ザ・ウェイト – The Weight –
7.見張塔からずっと – All Along the Watchtower –
8.追憶のハイウェイ61 – Highway 61 Revisited –
9.ライク・ア・ローリング・ストーン – Like a Rolling Stone –
10.風に吹かれて – Blowin’ in the Wind –

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