1964年11月16日発売。
ビーチ・ボーイズのクリスマスアルバム。
アメリカでは多くのアーティストがクリスマスアルバムを制作している。
クリスマスソングで全編固めたアルバムといえば、
前年にブライアン・ウィルソンが敬愛し、またライバル意識していた
フィル・スペクタープロデュースした
『クリスマス・ギフト・フォー・ユー・フロム・フィル・スペクター』(1963年)
がある。
ビーチ・ボーイズもその中のひとつとして制作。
5曲のオリジナル曲と7曲のクリスマスのスタンダードナンバー。
一部だけ曲紹介を少し
1.は1963年にシングルされたものの、アルバムバージョン。
シングルバージョンはこの音源に、
ジングルやグロッケン、チェレスタが入っている。
シングルバージョンの方がいいと思う。
12.コーラスの美しさを存分にアピールしている。
最後にデニス・ウィルソンの語りがあることが、
彼がアイドル的に人気があったことを伺える。
常にビーチや車といった夏をテーマにして、歌っていたビーチボーイズ。
このアルバムは冬をテーマにして歌っている。
しかし違和感は全くなく、
むしろコーラスの美しさがクリスマスというテーマに合っている。
このアルバムを聴いて、思うのは
アメリカの賑やかな豊かさを感じさせ、僕は魅了される。
それは次の年の『ビーチ・ボーイズ・パーティ』(1965年11月8日)
にも当てはまる。
ビーチボーイズの魅力という言うのは本当は夏を美しく描くことではなく、
開放感ある幸福を聴いていて感じさせることなのだと思う。
大規模なオーケストラの共演となり讃美歌を感じる。
ここまで大規模なオーケストラは今までのビーチボーイズになかった。
ただの企画盤として手を抜くということはなく、
1枚のアルバムとしての完成度は高い。
1.リトル・セイント・ニック – Little Saint Nick
2.ザ・マン・ウィズ・オール・ザ・トイズ – The Man With All The Toys
3.サンタのおかげ – Santa’s Beard
4.メリー・クリスマス・ベイビー – Merry Christmas, Baby
5.クリスマス・デイ – Christmas Day
6.フロスティ・ザ・スノウマン – Frosty The Snowman
7.三人の聖者 – We Three Kings Of Orient Are
8.ブルー・クリスマス – Blue Christmas
9.サンタが街にやってくる – Santa Claus Is Comin’ To Town
10.ホワイト・クリスマス – White Christmas
11.お家でクリスマス – I’ll Be Home For Christmas
12.蛍の光 – Auld Lang Syne
コメント